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OBからのメッセージ No.8

  • 第10期 機械工学科
卒業年度:1976年(S51年)

  • 第10期 機械工学科
卒業年度:1976年(S51年)

表題

  • 「ものづくりコンテスト」の思い出

2022/07/30

 

新居浜高専卒業後、進学、民間企業勤務を経て、昭和60年4月に新居浜高専機械工学科に着任しました。それから定年退職するまでの33年間、周りの人たちに支えられて楽しく教員生活を送ることができました。いろいろな業務を経験した中から、ここでは、学生と一緒に参加した「ものづくりコンテスト」の思い出を振り返ってみたいと思います。

【ロボコン】

平成3年に学位を取得して一息ついていた頃、学生主事からロボコンの指導を担当するようにと、私と電気工学科の先生が指名されました。私がメカ担当、電気工学科の先生が電気回路担当です。何もない状態からのスタートでしたが、作業スペースの確保、工具や材料・部品の調達など、教職員のご協力もあって、恵まれた環境で製作を進めることができました。担当した5年間、幾度も国技館に連れて行ってもらったことを学生に感謝しています。

ロボコン大賞を受賞した翌年の平成8年、ロボコン生みの親である森政弘先生の自在研究所を訪問する機会がありました。部屋の中に雲形のテーブルがあり、周囲の棚には自作のロボットが置かれていたのを覚えています。ロボットの説明やお話を伺った後、森先生の著書「非まじめのすすめ」(講談社文庫)をいただきました。「非まじめ」は森先生の造語で、まじめと不まじめという対立する概念の止揚だそうです。なんだか難しそうですが、「非まじめ」について例を挙げてわかりやすく解説されていて、ものの見方や考え方の参考になる一冊でした。

 

 

【ロボットグランプリ】

平成8年のある日、日本機械学会誌をめくっていると、機械学会創立100周年を記念して、翌年夏に東京国際フォーラムでロボットグランプリを開催する旨の記事が掲載されていました。ロボットグランプリでは、100J(ジュール)マシン競技、大道芸ロボット競技、あやつりロボット競技、ロボットランサー競技、ロボコン競技の5種目の競技が行われるとのことです。

電子制御工学科の先生と協力して参加する運びとなり、学生のアイデアの中から、大道芸ロボット競技にお手玉ロボット、あやつりロボット競技にキャッチボールロボットの2 台のロボットを製作することが決まりました。お手玉ロボットは片手で2個、両手で3個のお手玉を操るロボット、キャッチボールロボットは人が投げたテニスボールを、パソコンのマウス操作によって捕球し返球するロボットです。競技では2台のロボットいずれも入賞することができました。

お手玉ロボットは、新居浜市内のホテルで開催された全国お手玉遊び大会で展示・実演し、多くの人に楽しんでもらいました。このロボットは日本のお手玉の会から、お手玉3 段に認定されています。

 

 

【デザインコンペティション】

キャッチボールロボット 平成17年4月、ものづくり教育および地域との技術交流を推進するために、ものづくり教育支援センター(現:エンジニアリングデザイン教育センター)が新たに設置され、校長からセンター長を委嘱されました。その業務の一環で、ものづくり課外活動のリーダー学生を引率して、他高専のものづくりの状況を見学する機会を設けました。見学の中でデザインコンペティションに出場した木製ブリッジの説明を受けた際、学生から「僕もやってみたい」との要望があり、それがデザインコンペティション参加のきっかけとなりました。

高専の学生が競うコンテストはロボコンがよく知られていますが、他にプログラミングコンテスト、デザインコンペティションがあります。デザインコンペティションは、主に土木系・建築系の学生を対象とした競技で、いくつかの競技部門があります。その中の構造デザイン部門は、定められた条件の下で製作した構造物(主にブリッジ)の耐荷重・軽量化・デザイン性を競うもので、機械工学科の学生でも学んだことを生かして製作できると思い参加することにしました。平成18年から退職するまで参加し、何度か入賞することができました。デザインコンペティションは、全国各地、場所を変えて開催されます。引率した際に、開催地の名物を学生と一緒に食べるのも楽しみでした。

 

 

【おわりに】

この原稿を書くに当たって、昔の資料を見返してみました。ここで紹介した作品の他にも、学生達が作った様々なものの記録や写真が残っていて、それらを見ながら当時のことを懐かしく思い出すことができました。

学内では、いろいろなコンテストに向けてものづくりが行われていることと思います。ロボコンに「勝ったロボットには力がある 負けたロボットには夢がある」という標語があります。勝ち負けも大事ですが、勝敗に拘わることなく、ものづくりを楽しんで高専時代の良き思い出にしてもらいたいと思います。



運営からのコメント

民間企業を経て新居浜高専機械工学科で勤務した谷口さんが、学生と一緒にロボコンなどものづくりコンテストに参加した日々を振り返っています。 高専ロボコンがより身近なものに感じられ、学生達が少しうらやましくなります。
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